2017/08/13

西ノルウェーの旅(フィヨルド周遊編)

前回ご紹介したノルウェーナットシェルを利用して、
ベルゲンからフィヨルド周遊の日帰り旅行に出かけてきました。
7月上旬とはいえ、当日は天候が生憎だったこともあり、
気温も少し肌寒く感じるほどでしたが
一度は行ってみたかったフィヨルドを目指して、いざ出発です!
(ちなみにフィヨルドはノルウェー語です)

ベルゲンからヴォスまでは、
車窓が風光明媚なことで有名なベルゲン急行で移動します。
座席はすべて自由席ということもあり、
当日は出発の30分前には駅に到着したのですが
すでに長い列が出来ていました。



電車が到着して、乗車が始まると
座席確保のため乗客はプラットホームを
我先にと駆け足で進んでいきます。
自分も何とか真ん中あたりの車両を選び、
無事に窓側の席をゲットしました。

この際、座席の場所によって、
窓がないところや、窓があっても視界が狭い場所があり、
進行方向と逆になる座席もあるので
急ぎながらも慎重に席を選んだ方がいいと思います。



右側と左側、どちらを選ぶかについてですが、
僕の場合は進行方向左側の席だったので、
ベルゲンを出た後しばらくは、奥深い入江や川の流れが見られました。
ただ、中盤からヴォスまでは右手の視界が開けるので
どちらがいいとは一概には言えないと思われます。

列車に揺られること1時間13分ほどでヴォスに到着した後は
ここからバスに乗り換えるのですが、
駅周辺が工事中の影響なのか、バス停が少し離れた場所にありました。
とはいっても、人の流れが出来ているので
迷うことなく辿り着けると思います。



列車から降りる人数も多いので、
バスも5~6台が待機していましたが、
手前にいたバスはすでに混み合っていました。
そこで後ろの方のバスを見ると、まだ誰も乗っていないバスがあったので
運転手さんと反対側(進行方向右側)の先頭を確保。
(行先が違うバスもあるので確認をお忘れなく)

バスは並んでいる順番に出発するのかと思いきや
自分の乗ったバスが前にいたバスを追い越して
一番最初に出発したのは想定外でしたが、
お陰で前面の展望を余すところなくしっかり楽しめました。



このバスの見どころは沿道に現れる壮大な滝の数々と
スタルハイムの峠から見下ろす
見事に切り込んだV字谷の眺め。
氷河が刻んだ壮大な景色は他では見られない絶景です。

峠を越えるとグドヴァンゲンの船着き場までは
ヘアピンカーブの連続する狭い山道を一気に駆け下りていくのですが、
途中でいくつか現れる滝の近くでは
車窓からにはなりますが、フォトストップもありました。



グドヴァンゲンに到着すると、
次はいよいよフィヨルドクルーズ。
バス停から船着き場は見える場所にあるので
乗り換えに迷うことはなさそうです。
また、近くにカフェやトイレもあるので、一息入れることが出来ます。

ここに来て、雨がポツリポツリと降り始め、
少し残念な天候になってしまいましたが、
靄のかかった幻想的なフィヨルドを行き来する
船の姿もそれはそれで絵になる光景です。



ほどなくして船着き場に姿を現したのは
モノトーンの外観とシャープな造形が印象的な新型船。
早速、船に乗り込んだら
世界遺産のネーロイフィヨルドへ出航です。

新しい船だけあって、外観と同様に船内もモダンな造りで
大きな荷物が置けるスペースも用意されていました。
外に出づらい雨模様でしたが、座席もたくさんあるので
そこまで船内も混み合っていませんでした。



ネーロイフィヨルドは、ホントに海なんだろうか?
と疑うほど、ものすごく谷の間が狭いのですが、
それもそのはず、一番狭いところはわずか250mしかないそう。
波もなく、穏やかな水面を眺めていると
まるで静かな湖を漂っているような感覚になります。

そんな急峻な崖が間近に迫るような場所ですが、
途中に申し訳程度にある平地には
どうしてこんなところに?と思うほど
小さく可愛い家の並ぶ集落が点在していて、
何ともフォトジェニックで牧歌的な風景に心が癒されます。



船は時折スピードを上げ下げしながら
狭い谷をすり抜けるように進み、
しばらくしてパッと視界が開けたと思ったら、
本流にあたるヨーロッパ最長かつ最深の
ソグネフィヨルドにぶつかります。

このフィヨルドの行き止まりが目的地のフロムの町。
船着き場に停泊している巨大な豪華客船を見て、
ここが初めて海であることを実感。
約1時間半の船旅でしたが、雄大な景色を満喫することが出来ました。
(天気が悪かったことだけが本当に悔やまれます・・・)



13時すぎにフロムに着いた後は
1時間半ほど滞在時間があるので、
船着き場近くにあるセルフ形式のカフェでランチ。

ここから先はフロム鉄道という
山岳鉄道に乗って、標高863mのミュールダールへ向かいます。
この鉄道自体も旅のイベントのひとつとなっていて、
沢山の観光客が利用するため混雑必至です。



僕は途中で停車するショースの滝が見えるよう
左側かつ車両の中央付近に2箇所だけある
開閉可能な窓のある座席を確保するため
出発の30分前には駅(改札もないホームの端っこ)で待機。

先頭は外国人親子に譲ってしまいましたが
無事に自分の思っていた席を確保できました。
車両はスタッフの人に指定されますが、
自分が乗った車両は進行方向左側が2人掛け、
右側が3人掛けのシートでした。



フロム駅を出発すると、風景は圧倒的に右側の方が良さそうでしたが、
谷に沿って進んでいくと、左側の景色が開ける場所もあって、
途中、行き違い施設のところでは
カーブの先ですれ違う対向車両も見ることが出来ました。
これも窓が開閉できる座席の利点です。

列車はここからさらに山道を登っていき、
崖の中をループしながら進んでいった先、
ゴールまであともう一息という所で
ようやくショースの滝が現れます。



僕の乗った車両はラッキーなことに滝の目の前に停車したので
誰もいないホーム越しに滝を見ることが出来て、
外に出なくても充分楽しむことが出来ました。
(トンネルの中で停車する車両もあるそうです)
この滝では5分ほど停車するのですが、
伝説をモチーフにした演出もあるので、お見逃しなく。

1時間弱でフロム鉄道は見事に800m超の落差を登りきり
ミュールダール駅へと滑り込みます。
ここからベルゲンへは再びベルゲン急行に乗り換え
約2時間後、17時57分の定時に無事帰着することが出来ました。

丸1日かけてのフィヨルド周遊は
人気の観光地ということもあって、混雑は避けられませんが
実際に行ってみると、本当に素晴らしい眺めの連続で
飽きることがありませんでした。

これから行く方がいらっしゃれば
ぜひ行く前にチケットの準備と下調べを済ませて
現地でしっかりと楽しめるようにして欲しいと思います。
そのときに少しでもこのブログの情報が役立てば幸いです。

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