2019/08/25

中国の旅(玉龍雪山編)

麗江には古城地区と並んで
絶対に訪れるべきスポットであり
ほとんどの人がお目当てにしているのでは?と思われる
玉龍雪山という美しい霊峰が聳えています。

市内から北にわずか15kmしか離れていない場所ですが
標高は5,596mと富士山を遥かに凌ぎ
北半球では最南端という氷河を抱く
中国国内で最高レベル(5A級)に認定された国立公園です。


玉龍雪山の周囲には雲杉坪、藍月谷など
霊峰を間近に望む展望台や渓谷があり
ロープウェイや道路も整備された
一大観光地となっています。

その中でも最大の目玉は玉龍雪山の頂を望む
標高4,506m地点まで行くことの出来るロープウェイ(大索道)。
ハイシーズンのこの時期は個人でチケットを入手するのは至難の業で
自分もここに行けるツアーを探していました。

ところが日本で手配できるツアーは
このロープウェイには乗らない行程のものばかり。
にもかからず料金はお高め・・・ということで
現地で手配する作戦に切り替えました。

最初は中国の旅行サイトで
玉龍雪山のツアーを探してみたのですが
ネット上で会員登録は出来るものの
ツアーを予約しようとすると電話番号でエラーが。

旅行サイト側に果敢にも
中国語でメールを送ってみたものの
結果としては中国国内の携帯番号でないと
受付できないという回答が・・・。

ならば現地のツアーデスクで申し込むしかないと
古城地区にある様々な旅行会社の窓口で尋ねてみましたが
中国版のLINEのようなアプリか
携帯電話番号がないと無理と断られてしまいました。

恐らく現地でガイドさんとの連絡手段として必要なため
アプリを入れることが出来ても
現地でネットにつなげられなければ意味がないですし
WiFi環境のない僕には打つ手がなく、結局あきらめました。

ですが、あきらめたのはあくまで大索道。
それ以外はツアーで行かなくても
チケットが売り切れることはまずない(はずな)ので
自力で行くことにしました。

麗江市内からタクシーをチャーターすれば
片道100~200元程度で行けるという情報もありましたが
乗合バスなら20元で行けるというので
朝7時にホテルを出て、バスの出る紅太陽広場へ向かいました。


ここまでタクシーで15元かかっているので
正直最初からタクシーでも・・・とは思いつつ
お目当ての乗合バス(というか個人所有のワゴン車)を発見。
黒いマスクをした女性ドライバーさんの車に乗り込みました。

乗合バスなので乗客が集まらないと出発しないのですが
ハイシーズンだし、すぐ埋まるだろうと思ったものの
待てど暮らせど一向に乗客は来ず、
ドライバーさんは仲間同士で朝食を食べてました・・・。


結局、インドネシアから来たという団体さんを確保して、
1時間が経過する前に何とか出発。
彼らのお目当ても大索道だったようですが
案の定、当日のチケットはすでに売り切れていました(涙)。

国定公園の入口で入場料を支払い
甘海子にあるビジターセンターまでは30分ほどで到着。
ひとまず一番大きな建物(大索道のチケット売り場)へ向かうと
他のロープウェイのチケット売り場は違う場所にあることが判明(!)。


すでに標高3,000m近い場所にいるため
平地で歩くのに比べると、空気も薄くて動きも鈍くなります。
何とかチケット売り場を見つけたのですが、
大索道と比べると圧倒的に規模が小さい・・・。

ロープウェイの駅に向かう専用のシャトルバスに乗るため
今度は別の場所にあるバス乗り場へ移動。
チケット売り場と乗り場をわざわざ分ける必要ある?
と思うほど、バス乗り場は立派な建物でした。


シャトルバスに乗って、山道を揺られること15分ほど
小索道と呼ばれる、雲杉坪のロープウェイ乗り場に到着。
こちらも意外と多くの人が詰めかけていましたが
ロープウェイ乗り場はガラガラで、1人で乗せてくれました。

ロープウェイを降りるとすぐに展望台があるのですが
この日も生憎の空模様で、玉龍雪山は姿を見せず。
周囲には名前の通り杉林が広がっていて
どこか神秘的な雰囲気を漂わせています。


林の中には桟道が整備されているので
散策をすることが出来るようになっていますが
僕は空気の薄さに耐えられず
途中で来た道を引き返して下山することに。

下山した後は藍月谷へ向かうべく、地図を確認すると
有料の電動カートがあるようだったので
結構な人数の行列に並んでみましたが、次々にカートが来るので
そこまで待たずに最後尾の反対向きシートに乗車。


これが坂道を猛スピードで駆け下りるので
まるで遊園地のアトラクションのよう。
1枚のチケットで3回乗車できるので
いくつかあるバス停を自由に選んで乗り降り可能なシステムでした。

藍月谷はその名がしっくりくる
ミルキーブルーの川や滝、湖が連なる場所で
自撮り大好きな中国人観光客でなくても思わず写真を撮りたくなる
フォトジェニックで美しい渓谷です。


川幅一杯に広がる白水台と呼ばれる石灰棚や
湖の中に聳える立ち枯れた木々、
涼し気な音を響かせて流れ落ちる滝など
時間を忘れて楽しめる見どころ満載。

水辺に沿って、散策路が設けられ
途中には柵のない広いデッキテラスも備わっていて
美しい風景を思う存分に堪能できたので
大索道には乗れませんでしたが、ここだけでも訪れた甲斐がありました。


帰りはビジターセンターまでのバス乗り場を間違え
一旦違う場所に行ってしまいましたが
終点で甘海子へ行くバスに乗り換え
ビジターセンターへ何とか戻ることが出来ました。

時間がちょうどお昼時だったので
何か食べてから帰ろうと、大索道のチケット売り場近くにある
カジュアルな雰囲気のレストランで
ヤク肉の乗った牛肉麺をいただきました。


帰りの乗合バスは、降ろしてもらった場所と
同じ駐車場で待機しているのですが
地元の女子大生風な2人組が乗ってきた後、
シャトルバスは来るものの、なかなか乗客が来ず(苦笑)。

一人40元なら今すぐ出発するというオファーを渋っていると
30元に値下げしてくれたので、3人とも快諾。
帰りはホテルに近い場所で降ろしてもらえたので
タクシーに乗る手間も省け、早めにホテルに戻ることが出来ました。


玉龍雪山を観光してみて思ったのは
外国人観光客には少しハードルが高い場所ということ。
大索道のチケットやツアーは予約できるのに
直接電話するか、中国の携帯電話番号が必須のネット予約だけ。

ロープウェイによってチケット売り場や
シャトルバス乗り場が異なり
待合室と書かれた場所からバスに乗り込むのかと思いきや
バス乗り場とは離れていたりと現地の仕組みも複雑でした。

夏場は雨季ということもあり、4日間滞在したものの
玉龍雪山の全貌は一度も見られなかったので
次回訪問できる機会があれば、気候のいい春頃を狙って
その壮麗な姿を拝めることを切に願います。

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