2016/05/01

アマネム(客室編)

前回のチェックイン編に引き続き
本編のレポートでは伝えきれなかった
客室について、ご紹介したいと思います。

ちなみに当初、一番スタンダードな
ガーデンビューの森スイートを予約していましたが
ご厚意でパーシャルオーシャンビューの
空スイートにアップグレードしていただきました。

スイートは1棟2室が基本で
全室が角部屋になるようになっています。
切妻屋根に墨色の壁面が特徴で
雰囲気的には長屋のような佇まい。



今回アサインしていただいたのは
隣に建物のない一番奥の部屋で、
他の部屋だとおそらく坪庭のあるスペースが
斜面に広がる森を見下ろすようになっていました。

玄関を入るとすぐ視界には入らないよう
左側(もしくは右側)の扉から部屋に入るレイアウトで
アマン東京と同じく小上がりがあり、
部屋へは靴を脱いで上がるようになっています。

扉を入った所に坪庭が見えるダイニング、
中央には存在感のあるベッドが配置され、
ベッドの正面にパネルで目隠しできるミニバーとテレビ、
明るいテラス側に大きなデイベッドというレイアウト。



テレビの脇にある扉はバスルームにつながっていて
テラス側にバスタブと開放的なシャワールーム、
正面奥に扉で仕切られた独立型のトイレがあり、
向かい合わせの洗面台の背後にウォークインクローゼットも完備。

最初玄関を入ったときに正面は壁だと思っていましたが
実際にはバスルームへつながる扉になっているので
洗面台の裏側からクローゼットへ
ショートカットできるという巧みな構成になっています。

外には昔の日本を思い起こさせる
広い縁側のようなテラスが備わり、
大きなデイベッドが2つもあるので、
静かな英虞湾の景色をいろんな角度から眺めることが出来ます。



調度品には日本の伝統工芸品が用いられ
季節柄、花器には桜が生けられていたり、
ルームキーのホルダーが組み子細工になっていて
Do not disturbを意味する札とお揃いのデザインという洒落っ気も。

アマンらしさを感じたところといえば
テレビを隠すパネルの戸袋の裏に収納が設けられ
そこにエスプレッソマシンや電気ポットなど
雑然としたものを極力隠していたのは流石の一言。

また、浴室には温泉も引かれているのですが、
稀に温泉が肌に合わないゲストのことを考慮して
温泉、お湯、水の3つの蛇口が用意されていたことも
アマンらしい気遣いが垣間見えた点でした。



アマン東京と同じケリー・ヒル氏が設計を担当しているので
木材と石の組み合わせ方はよく似ていましたが、
個人的にはアマネムの方がより日本らしさを全面に押し出しつつも
アマンリゾートらしく仕上がっているように感じました。