2016/03/12

マニラ旅行メモ(イントラムロス編)

先月、初めてフィリピンの首都マニラに行ってきました。
特に何か目的がある訳でもなく、
訪問国のカウントが増やせて、時間のかからない近場で
世界遺産があるところ・・・と、頭の中で検索したところ
閃いたのがマニラでした。

僕の場合、旅に出る前に現地に行ったことを想像しながら
下調べすることが楽しみのひとつなのですが、
その段階で出てくる情報は治安の悪さや
移動上のトラブルの話ばかり・・・。

とはいえ、行くからにはやっぱり観光は外せない!
ということで、マニラ発祥の地であり、
世界遺産にも登録されている聖オーガスティン教会を擁する
旧市街のイントラムロスだけは自力で行こうと
なるべく安全に行ける方法を調べて実践してきましたので、
今回はそのレポートをお届けします。

ただし、旅の拠点となるペニンシュラマニラは
マニラ郊外のマカティ市内にあり、
ホテルから徒歩7~8分のところに
MRTのアヤラ駅があるので、簡単に鉄道で移動できる
・・・というのが前提となっていますのでその点はご了承ください。

当日は比較的涼しいうちに行動するため
朝の通勤時間帯に重なってしまい、車内は混雑していましたが
日本の通勤風景とさほど変わりなく、周りに気をつけてさえいれば
それほど危険な感じはありませんでした。
MRTで2駅先(終点)のタフトアベニュー駅に到着したら、
連絡通路でつながっているEDSA駅でLRTに乗り換えます。

MRTもLRTも待っていればすぐに次の電車が来る感じで
時刻表はあるのかわかりませんが、
なかなか来ない、ということはなさそうでした。
LRTは見た目こそ路面電車のようですが、
高架を走るので車窓からの眺めもよく
20分ほどで目的地のセントラル駅に到着します。

【LRT】


ガイドブックだとひとつ手前のユナイテッドネーション駅で降りて
広大なリサール公園を通り抜ける方法が紹介されていますが、
リサール公園では日本人への”声かけ事案”があるようなので
僕はイントラムロスから距離的に一番近いセントラル駅を利用しました。

【セントラル駅北口】


セントラル駅の北側の出口を出ると
トライシクルの客引きが待ち構えていますが
そこは笑顔でかわして、駅の左手(西側)にある
ピンク色の建物(バスターミナル)の
裏側(駐車場のようになっている場所)を通って、
タフトアベニューまで進んでいきます。

【地下道入り口】


バスターミナルの北西角にはセブンイレブンがあり、
その目の前にある階段を下りると、
かなり広々とした地下道(ロートンアンダーパス)があるので
イントラムロス側へ簡単に渡ることができます。
地下道とはいっても人の往来があり
警備員らしき人もいるので、怖い感じはありませんでした。

【ロートンアンダーパス】


アンダーパスの一番奥にある右手(北側)の階段を上がれば
イントラムロスはもう目と鼻の先。
左手にある柵に沿って並ぶ露店の軒先をかすめながら
道を左に曲がったところに、
重厚な砦をくぐる古びたゲートが現れます(ここまで駅から5分ほど)。

【イントラムロスのゲート】


僕の最初の目的地はイントラムロスの一番北側に位置する
サンチャゴ砦だったので、
ゲートを抜けてすぐに右手(北側)に曲がり、
砦に沿ってひたすら道なりに西の方へ5分ほど進むと
入口の目印となるマニラ大聖堂前の広場に到着しました。

【マニラ大聖堂前の広場】


サンチャゴ砦の敷地内はキレイに整備されていますが
建物は戦争で破壊されてしまったものが復元されていたり
そのまま崩壊した状態で残されているものもあります。
砦の上を川沿いに散歩することが出来るので
川風の心地よさで、少しだけ暑さを忘れることが出来るかもしれません。

【サンチャゴ砦】


次に訪れたのはマニラ大聖堂。
四方を道路で囲まれて、窮屈を強いられている印象ですが
建物の内部は荘厳な雰囲気に溢れていて
地元の敬虔な信者の方たちが熱心に祈りを捧げていました。
入って左手の部屋に安置されているピエタ像もお見逃しなく。

【ピエタ像】


マニラ大聖堂のクーポラを仰ぎ見ながら
南に向かって、狭い道を歩くこと3分ほどで
イントラムロス最大の見どころとなる
世界遺産の聖オーガスティン教会に到着。
教会前の広場近くには、石畳の街並みも残されていて
観光客で賑わっているエリアとなっています。

【マニラ大聖堂のクーポラ】


当初、聖オーガスティン教会については
世界遺産とはいえ、フィリピン各地に散らばる
教会群の構成資産のひとつということで、
それほど期待値は高くなかったのですが、
実際に訪れてみると、予想を遥かに上回る
立派で見応えのある宗教美術館になっていました。

【聖オーガスティン教会の回廊】


最初に現れる中庭を囲む回廊はとても静かで
差し込む光と影のバランスが素晴らしく、
2階へとつながる階段室や
精緻な細工が施された扉の向こうに広がる
礼拝堂は息を呑むほど美しい空間でした。

【聖オーガスティン教会の礼拝堂】


また、回廊とつながる展示室では、
歴史を物語る遺物がかなり豊富に展示されているとともに、
ディスプレイの方法も洗練されていたのは驚きでした。
この教会は時間の許す限り、じっくり見学して欲しいと思います。

【聖オーガスティン教会の展示室】


帰りは教会から東の方へ向かい、
砦にぶつかったところで左手(北側)に曲がれば
最初に通ったゲートに戻れるので、そこから駅までは逆の道程。
イントラムロス内には学校がいくつもあるみたいで
お揃いのポロシャツを着た学生さんも多く、
駅まで同じルートを歩いている人も多かったのは心強かったです。

【イントラムロスの街並み】


マニラではバスやジープニーを乗りこなすのは難しそうだし
タクシーに乗るのは不安・・・という方でも
LRTやMRTは渋滞に巻き込まれることもなく
(常に混雑しているので、切符を買うのに行列は必至ですが・・・)
料金は安く、利用価値が高い交通機関だと思うので
活用を検討してみてはいかがでしょうか?

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