2018/09/30

スリランカの旅(シーギリヤ編)

ゴールからコロンボに移動して
シャングリ・ラホテルに2連泊。
その間に現地旅行会社の車を手配して
2箇所の世界遺産を制覇すべく日帰りツアーに出かけてきました。

朝7時にホテルの玄関で待ち合わせ。
迎えに来てくれたガイドさんは日本語が流暢で
ドライバーさんの車は何とプリウス。
それだけでも何だか得をした気分に。

コロンボの街を早々に抜けて
徐々に田園地帯から山の中へ入っていき、
お店がみんなカシューナッツ屋さんの村や
同じく籐製品の村を抜けて、北へ北へとひた走ります。


さすがに片道4時間かかるので
途中、クルネガラという比較的大きな町の
湖畔にあるカフェで紅茶休憩。
気温と風が涼しいのもカラダ的にホッとできました。

そこからダンブッラへは1時間半ほど。
世界遺産になっているダンブッラの黄金寺院は
街の中にある寺院の裏手に石窟があるイメージでしたが、
実際には大きな岩山の上にありました。


駐車場から歩くこと15分ほど
自然の岩を削って作られた階段を登り
広い岩盤の上に出たところで靴を預けて
いざ石窟寺院の中へ。

石窟は全部で5つあって、
入口はすべて屋根のついた回廊でつながれています。
特に有名なのが手前にある第1窟と第2窟で
一歩中へ足を踏み入れると、そこに広がるのは別世界。


第1窟にはこの寺院の本尊である
巨大な涅槃仏が石窟の中に横たわっています。
入滅後の姿を現した涅槃仏は膝が真っすぐで
膝が曲がっているものは涅槃仏ではないそうです。

そして特に印象的なのは第2窟。
広い石窟の中には仏塔があり、
色んな姿の釈迦像が安置されている様子と
天井に描かれた精彩な壁画には圧倒されます。


この天井から自然に染み出した湧き水が
ひとつの壺に集められているのですが、
ダンブッラとは「水の湧き出る岩」のことで、
この神聖な水が名前の由来となっています。

大きな菩提樹の植えられた境内には
祈祷を行っている小さな祠があって、
ガイドさんに連れられるまま一緒にお参り。
小さな紐を手首に結んでいただき、道中安全を祈願。


ダンブッラを後にして、続いてはランチ。
トロピカルヴィレッジという観光客向けのレストランで
カレーがメインのランチブッフェをいただきましたが、
欧米系、アジア系のゲストで混雑していました。

ランチの後はいよいよシーギリヤロックへ。
駐車場には現地ガイドが待機しているので
声をかけられたら自分で断ってくださいね、との注意。
結局何もありませんでしたが、ガイドさん同士の暗黙のルール?


入口近くのミュージアムでチケットを購入し、
蓮の群生する池を抜けて、堀を渡ると
シーギリヤロックが目の前に!
本物を前にすると何とも言えない迫力に圧倒されます。

ここは5世紀にクーデターを起こして
王位を手中に入れたカッサパ王が報復を恐れて
標高約370mの岩山の上に築いたものの
わずか10数年で放棄された孤高の王宮でした。


聳えるシーギリヤロックに向かって
真っ直ぐ伸びる参道を歩いていくと
その突き当りには巨石が折り重なった
自然のゲートが待ち構えています。

王宮のあった山頂までは
およそ1,200段の階段を登らなければなりません。
ガイドさんは慣れているのか、ガンガン登っていきますが
同じペースで登るのはさすがにキツく・・・。


しばらくすると目の前の岩壁に張り付くように
上へと伸びる鉄製の螺旋階段が現れます。
この階段を登っていくと、見どころのひとつ
シーギリヤレディの壁画が現れます。

カッサパ王が描かせた女性たちの絵は何と500体。
そのほとんどが風化してしまい、
現在も残ってるのはわずか18体。
撮影禁止ということで、しっかりと目に焼き付けてきました。


せっかくここまで登ってきましたが
行きの螺旋階段とは別の螺旋階段で下に降りると
シーギリヤレディを映すために磨かれた
ミラーウォールと呼ばれる、オレンジ色の壁の中へ。

ミラーウォールを抜けた後は、
足のすくむような、細い桟道を恐る恐る進み
ようやく広い場所に出た、と思ったら
そこが中腹にあるライオンテラスでした。


宮殿へ向かう階段の入口にあるライオンの足は
いまでこそ足だけしか残っていませんが
元々はライオンの顔もあったそうで、
ここを訪れる人々を威嚇していたのかもしれません。

ここまで来れば王宮まであと一息、とはいうものの
細く長い階段が壁に張り付くように伸びていて、
踊り場に着く度に小休止。
それを何度か繰り返して、ようやく頂上に辿り着きました。


王宮の遺構が残る山頂は思いの外広く、
もちろんそこからの眺めは360度の大パノラマ。
ただ、この日はものすごく風が強かったので
突端で写真を撮るのは怖いほど。

下から見ている限りは平面のようですが
実際は起伏に合わせて階段状になっています。
王様の沐浴場や玉座も残っていて、
束の間とはいえ、往時の栄華を感じられる場所でした。


帰りはライオンのテラスまでは
往路と同じ階段を通っていきますが、
そこから先は階段と急な坂道を下っていき、
意外とあっけなく麓まで降りることができました。

最後にもう一度、下からシーギリヤロックを見上げた後は
コロンボへと帰ります。
途中、ガイドさんと運転手さんに誘われて
ローカルなカフェで紅茶をごちそうしていただきました。

渋滞に巻き込まれながらも、コロンボへは19時30分に帰着。
12時間半の日帰り旅はなかなか大変でしたが、
スリランカに来たからには絶対に外せない!ということで
無理をしてでも行った甲斐がありました。

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